2004年12月22日 |
L-LDPEの出荷、今年は前年並みにとどまる公算 |
1〜11月の累計は前年同期の0.6%増に |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
L-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の今年の総出荷数量が前年並みの規模にとどまる公算が濃厚となってきた。 これまでL-LDPEの出荷は常に前年の実績を上回ってきた。既存の高圧法低密度ポリエチレンの市場のかなりの部分を置き換えてきたことによる。しかし今年は、大手メーカーが必要なエチレンを確保できなくなったことを理由に春以降の生産・出荷量を大幅に縮小してきたことが響いて前年同月の実績を下回る月がすでに4度を数えるにいたっている。 このため1〜11月の累計は、前年同期をわずかに0.6%上回るにすぎない83万4,800トンにとどまっている。うち、国内向け出荷量は73万9,100トンで、前年同期比は0.7%増となっている。輸出は9万5,700トンで、前年同期比0.5%減とこれも低水準にとどまっている。 軽視できないのは、輸入が逆に前年を大きく上回っている点だ。1〜10月の累計は13マン4,600トンで前年同期比は15.5%増となっている。サウジアラビアからの輸入が前年を25.7%上回っているのが大きく作用している。今後もこの状態が続くと、国産L-LDPEの出荷が急回復する可能性はかなり低くなりそう。 |