2004年12月22日
VECの中原会長ら首脳が定例記者会見
電子・電機分野における「塩ビの復権を実感」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:大洋塩ビ、トクヤマ、塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会(VEC)の中原茂明会長(トクヤマ社長)は22日、日野清司副会長(大洋塩ビ社長)、宮島正紀副会長(信越化学取締役塩ビ事業本部長)とともに記者会見し、塩ビ業界を取り巻く環境と需要動向について見解を明らかにした。

 この中で同会長は、最近になって電子・電機業界の間で塩ビを使用制限対象から外すなり、制限適用時期を先送りするなりの動きが顕著となってきたことに触れて「長年にわたって先輩の皆さんが必死になって誤解の解消に努めてこられたことが着実に実を結びつつあると言ってよい。また、関係行政当局が塩ビサッシの採用に対して資金面の助成措置を積極的に講じて下さるようにもなってきており、塩ビ忌避のムードが払拭される傾向にある」と、“塩ビ復権”を実感していると語った。

 ただ、このあと「しかしここで気を緩めることなく、業界全体で引き続き環境対策に全力を投入、合わせて塩ビサッシやサイディングなどの需要確保に一段と努力していくことが大切」と、引き続き緊張感を維持しながら新市場の開拓に取り組んでいくことの重要性を強調した。

 一方、同樹脂の需給バランスについては「国内需要に大きな変化はなく、また引き続きメーカー在庫が適正規模を下回ってもいるので、今後もタイトバランスで推移することになる」と、当面のバランスに不安ながないとの見方を示した。