2004年12月24日
経産省、石化製品の17年需要見通しまとむ
エチレンの必要量は前年を0.7%減と予想
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省製造産業局は24日、同局がまとめた石油化学製品の17年の需要見通しを明らかにした。
 
 エチレンについては、内需がほぼ前年(16年)並みとなるものの輸出入バランスが若干悪化し、その結果必要量はわずか0.7%ながら前年を下回るとの結論になっている。輸出入バランスが若干悪化すると予想しているのは、PE袋などの製品輸入がさらに増加する一方で一部のエチレン系製品の輸出が複数企業の内需優先策のあおりで減少する見通しにあるため。
 具体的な予想数量は、内需量がレジンの輸入を含めた場合で582万トン(前年比99.5%)、PE製品の輸入も含めた場合で638万トン(同100.1%)。輸出入バランスがレジン輸入ベースで175万9,000トンの出超(同98.7%)、製品輸入ベースで119万5,000トンの出超(同95.1%)。総必要量はどちらのケースでも758万トン(同99.3%)--となっている。
 
 またポリオレフィンについては、ポリエチレンの必要量が前年を下回る反面、ポリプロピレンは引き続き前年を上回ると想定している。LDPE(EVAを含む)は200万トン(同97.9%)、HDPEは116万トン(同98.8%)、PP(フィラー等を含む)は302万トン(同101.2%)--となっている。
 この中では、両ポリエチレンの場合、製品輸入ベースの輸出入バランスが両樹脂とも入超になると想定されている点が注目される。LDPEは、輸入48万4,000トンに対して輸出31万3,000トンで差し引き17万1,000トンの入超となり、一方のHDPEは、輸入30万6,000トンに対して輸出15万1,000トンで差し引き15万5,000トンの入超が避けられないとの見方となっている。PPの場合は、同じく製品輸入ベースでも輸入27万9,000トン、輸出37万9,000トンの差し引き10万トンの出超になると想定されている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/1224keisansyo1.TIF