2005年01月06日
中国の汎用樹脂の輸入、11月は多くが前年割れに
前年を上回ったのはLDPEとPPだけ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国による汎用樹脂の昨年11月の輸入通関数量は、多くの品目が前年同月を下回った。前年同月超えとなったのは、引き続き需要が旺盛なLDPEとPPホモポリマーの2品目だけで、他の4品目は価格の続騰分の製品価格への転嫁に苦しむ加工企業の多くが買い控えに踏み切ったため前年同月割れとなった。この中では、PVCホモポリマーの26.6%減が特に目を引く。
 
 各樹脂の上位を占めている輸出国の顔ぶれは従来と同じ。それぞれの樹脂のシェアトップは、HP-LDPEがマレーシア、L-LDPEがサウジアラビア、HDPEとPP-Hが韓国、PSとABSとPVC-Hが台湾--となっている。日本のランクは、HP-LDPEとL-LDPEが第7位、HDPEが第8位、PP-Hが第6位、PSが第5位、ABSが第3位、PVC-Hが第2位--となっており、ポリオレフィンの低迷が目立つ。
 一方、1月から11月までの累計は、6品目のうちLDPEとPVC-Hを除く4品目が前年同期を上回っている。
 
 中国による汎用樹脂の輸入の11月の実績と1〜11月累計は以下の通り。単位はトン。カッコ内は前年比。
 ▽HP-LDPE 128,548(114.7%) 1,216,790( 92.0%)
 ▽L-LDPE  83,406( 97.1%) 1,057,186(111.0%)
 ▽HDPE   168,403( 89.5%) 2,135,285(107.5%)
 ▽PP-H   151,513(105.7%) 2,659,399(108.3%)
 ▽PS    119,818( 98.8%) 1,263,946(100.2%)
 ▽ABS   164,940( 96.1%) 1,803,240(110.9%)
 ▽PVC-H  110,641( 73.4%) 1,510,867( 95.2%)