2005年01月06日 |
ベンゼンのスポット価格が急反発 |
米国ではガロン290セントに |
【カテゴリー】:市況 【関連企業・団体】:なし |
急降下していたベンゼンのスポット価格が年明けから世界各地で急反発してきた。直近の米国市場の相場はガロン当たり290セントとなっている。トン換算では870ドルとなる。最近のボトムの昨年12月中旬に比べると、同70セント(トン当たり210ドル)もの上昇となっている。極東でも急上昇しつつあり、最大の輸出国の韓国のFOB価格はトン当たり780〜790ドルまで上がっている。わが国の大手商社では、2月積みが800ドルになるのが確実と見ている。 ベンゼンのスポット相場は、重要な国際指標とされる米国のコントラクト価格(USCP)が昨年9月のガロン当たり395セントをピークに下降を続け、今年1月分はついに300セントの大台を割り込んで264セントまで下がった。春以降各地で続いた高騰に対応していけなくなってきたスチレンモノマーやフェノールなどの誘導品メーカーの多くが買い控えに踏み切ったことでスポット価格が反落してきたことによる。 そのスポット価格が今度は一転して急騰し始めたわけで、商社の多くは、これに誘発されて2月のUSCPも大きく反発すると予想している。反騰の背景については、多くの商社が、世界的な暖冬によってリファイナリーの多くが減産に踏み切っているため芳香族の需給が急速に引き締まってきたことを挙げている。 |