2001年10月19日 |
呉羽化、PPS増設計画一部見直しへ「IT不況」響く |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:クレハ |
呉羽化学工業はPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド)の需要の伸びに対応するため、錦工場の現有年産5,400トン設備を3段階に分け、04~05年をめどに約2倍の1万トンに増大する計画を発表していたが、「IT不況」の影響が予想以上に深刻化する見通しとなってきた。このため増設計画は第1段階目までは実施するものの、新技術導入を柱とした第2段階以降の計画は見直しの公算が強くなったとしている。 同社はPPSの需要が携帯電話やノートパソコンなどIT関連向けを中心に高い成長が見込まれるとし、今年6月に大幅増設計画を決めた。第1段階で年内をめどに現有設備を600トン増の6,000トンとし、第2段階では新プロセス導入により7,500トンに拡大、さらにその後デボトルによって1万トンに拡大する方針だった。 しかし、主用途であるIT関連や自動車向けなどの需要がその後急速に冷え込み、見直さざるを得なくなった。第1段階の6,000トンへの手直し増強は予定通り実施するものの、その後の計画は一時的に遅らせる公算が強まったとしている。 |