2005年01月14日
中国向けのL-LDPE価格、回復傾向たどる
関税の引き下げで引き合いが活発に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、中国のL-LDPEの需要家やトレーダーからの引き合いがここにきて活発になってきた。中国政府が5日付けで、農業用フィルムの主原料であるL-LDPEとEVA輸入関税を同日以降に従来の11.6%から6.5%に一気に引き下げることを公表したのが引き金になってのもの。
 
 同国の農ポリ企業の多くは、相次ぐ輸入レジン価格の引き上げに耐えかねて昨年11月頃から両樹脂の発注を大幅に縮小してきたが、政府の思わぬ助成策の発動で再び買い意欲を強めてきているわけ。
 折から農ポリの例年の需要期が始まったこともあって、価格についてもある程度の底上げを受け入れる旨を表明するところが増えてきているという。
 いまのところわが国の多くの商社は、主力のL-LDPEの2月渡し分を先ずはCFRトン当たり1,000〜1,030ドルに引き上げたいとしている。秋以降の軟化によって12月の契約価格の平均は1,000ドルの大台を30ドル前後割り込む事態となっていたが、このままいくと久しぶりで上昇に転じることになりそう。これに誘発されるように、HDPEのフィルム品種についても引き合いが増えてきている。オファー価格も底上げされつつある。