2005年01月20日
ポリオレフィンの12月の出荷、両PEが前年割れ
PPは、国内向けも出荷計も12月単月の最高規模
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 ポリオレフィン3樹脂の昨年12月の出荷数量は、LDPEとHDPEがともに前年同月を割り込む一方、PPは前月に続いて前年同月超えとなった。
 
 うちLDPEは、メーンのフィルム用の需要不振が響いて国内向けが3%減となり、また輸出が21%減と大幅に縮小したこともあって出荷合計が6%減となった。HDPEは、同じくフィルム用の落ち込みで国内向けが3%減となって13ヶ月振りに前年同月を下回ったのに加え、輸出が44%縮小したため出荷トータルは10%減という最近ではめずらしい大幅な減少となった。同樹脂の輸出の前年割れは5ヶ月連続。どの月も縮小幅が2けたとなっている。
 これに対してPPは、国内向けがほぼ全分野にわたって好調を維持したことで7%増となったため、輸出の20%減をカバーして総出荷数量は4%増となった。同樹脂の場合、国内向けも出荷トータルも12月単月の史上最高規模となっている。生産量は8%増で、12月単月にとどまらず全ての月を通しての月間最高数量記録の更新となった。
 
 反面、輸出は3樹脂全てが前年同月を大幅に下回った。中国の買い控えも影響したと見られているが、同時に、多くの樹脂メーカーが需給逼迫が進む中で従来以上に内需を優先する営業政策を選択したことも大きく作用したと見てよさそう。
日本スチレン工業会が18日に発表済みのPSの実績も合わせた汎用4樹脂の12月の実績はの詳細は別表の通り。