2005年01月20日 |
住友化学 韓国・台湾で情報電子化学部門拡大 |
総投資額100億円「第3の事業の柱」確立へ |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:稲畑産業、住友化学 |
住友化学は20日、情報電子化学部門の拡充策を発表した。液晶などのIT関連業界は現在在庫調整局面にあるとはいえ、中長期的には大幅な伸長が見込めるとしており、将来は同社の中核事業として「第3の柱」に育てていく方針。 カラーフィルターでは、台湾に新工場を建設するほか、韓国で生産能力を拡張する。偏光フィルムは韓国と台湾で第2期の増設工事中。国内では研究所の統合や品質管理センターを新設する。 これらの新増設には約100億円を投資する。同社は04年度の情報電子化学部門の連結売上高見込み約1,850億円を05年度は2,300億円に増やし、06年度は2,500億円を目指すとしている。 【カラーフィルター】 (1)住華科技有限公司(台湾)に新工場を建設。 ◇場所:新竹科学工業園区 ◇能力:5 万枚/月(第二世代サイズ) ◇完成:2005 年9 月 ◇投資額:約50 億円 住華科技は住化80%、稲畑産業20%の共同出資会社。現在フィルターは、日本の新エスティーアイテクノロジーから全量出荷しているが、現地生産によりコスト競争力向上を図る。 (2)韓国・東友STIの能力増強 東友STIは住化100%会社。現在韓国内に2つの第五世代カラーフィルター工場を持ち、生産能力は計月産12万枚だが、これを同16万枚に増強する。完成は本年夏頃の見込み。 【偏光フィルム】 (1)能力増強・拠点拡充 現在、韓国、台湾でそれぞれ第二期工場を建設中。本年3月に相次いで完成する。合計生産能力は、現有年産15百万平方メートルから26百万平方メートルへと大幅増加する。 また、需要が急拡大している中国市場に対応するため現在、無錫に製品化工程の工場を建設中で、本年7月に完工する。さらに華南地区に生産拠点を確保するため、近く香港に新会社を設立する。 1 <研究部門の充実> ◇情報電子化学品研究所(光学製品) 大阪と愛媛に分散している研究員を統合するため、愛媛に研究所新棟を建設中。 投資額は建屋に10億円、機器類に約5億円、今年4月に完工の予定。 ◇品質管理センターと塗工工場の新設 総投資額:約30億円 原反からチップカットまでの一貫生産体制を実現し、品質保証、デリバリー期間の短縮、コスト競争力の向上等大幅な改善を図り顧客満足度を向上させる。 【東友ファインケム】研究所新設 韓国・東友ファインケム(住化の100%子会社)益山工場に新たに研究所を建設中。液晶材料(顔料レジスト、エッチャント)や半導体用フォトレジスト,液晶用レジストの研究開発の拡充を図る。 投資額は約5億円で完工は今年4月の予定 |