2005年01月24日
大手PEフィルムメーカーも第4次値上げ受け入れ
先行きの需給に一段と不安感つのらせ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 ポリエチレンフィルムメーカーの間で原料レジンの第4次値上げについても受け入れを表明するところが相次いで出始めた。昨年末までの時点では中小規模のフィルムメーカーにとどまっていたが、最近は大手フィルムメーカーも1月からの新価格への切り替えを容認する意向を表明するようになっている。
 
 その背景についてある大手フィルムメーカーの経営トップは、「需要家からは引き続き従来通りのペースで製品をきちんと供給するよう強く要求されていて、このため原料レジンの安定確保がいまの当社にとっては何よりも重要な課題となっているから」と説明する。最近のポリエチレンフィルムメーカーの間には、ポリエチレンの需給バランスが今年に入って一段と逼迫の度合いが強まっているとの感触が広がっており、しかも今後さらに事態が深刻になるのではないかとの先行き不安感も増幅されつつある。
 このため、事業の継続には玉の確保が先決として値上げの受け入れを表明するところが相次ぐようになってきているもの。
 容認する上げ幅は、品種によってあるいは取り引き数量の多寡によってまちまちだが、キログラム10円の再修正を回答したというところが多い。レジンメーカーの多くの打ち出し価格のおよそ3分の2のレベルといえる。
 
 フィルムメーカーの多くは、これまでのレジンの第3次値上げ分の製品価格への転嫁がまだ終わっていないとしている。そうした企業は、これから第3次分と第4次分とをセットにして引き上げを図ることになる。