2005年01月25日
汎用樹脂の昨年の出荷、容器包装用が順調な伸び
経産省のまとめ、4樹脂とも国内向けは前年超え
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省製造産業局は25日、汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とPS)の昨年における需要分野別の出荷実績をまとめた。
 それによると、各樹脂とも主要需要分野である容器包装用が順調な伸びを遂げていることがはっきり浮き彫りになっている。このため、国内向け出荷量は揃って前年の実績を上回っている。
 
 4樹脂それぞれの分野別の実績を見ると、LDPEでは最大消費品種のフィルム用と第2位の加工紙用がともに前年を3%上回っている点が目を引く。HDPEの場合もメーンのフィルム用は同じく3%増となっている。しかしそれ以上に伸びたのは射出成形用と中空成形用で、前者は10%、後者は9%それぞれ前年を上回っている。うち射出成形用の伸びはパレット・コンテナー向けの需要の急拡大によるところが大きい。中空成形用の伸張には、自動車ガソリンタンク向けの伸びが大きく寄与している。
 PPの中では、射出成形用の6%増とフィルム用の4%増が目を引く。うち射出成形用の伸びには、軽量パレットの需要の急増が大きく作用したと見られる。PSの場合は、雑貨・産業用の8%増に加えて最大消費分野の包装用が4%増となったことが全体のプラス成長に大きく寄与したといえる。
 
 反面、LDPEのパイプ用、PPのフラットヤーン用、PSのFS用などは03年に続いて前年割れとなった。

(参考) 四大樹脂の年間の需要内訳及び推移のグラフが「グラフで見る石油化学」にあります。 トップページから「グラフで見る石油化学」をクリックしてください。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1106624023.doc