2005年01月27日
三菱化学、高輝度白色LED用蛍光体とGaN基板へ本格進出
世界初、量産化に向け「画期的な技術」を開発
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は27日、より自然光に近い高輝度白色LED用蛍光体の量産に向けた開発に世界で初めて成功したと発表した。また、均質な結晶のGaN(窒化ガリウム)基板の開発にも成功。4月から筑波事業所(茨城県牛久市)で本格生産を開始する。

 白色LEDは、青色LEDから発光した青色光の一部を蛍光体で黄色光に変換して疑似白色光とするタイプが主流だが、同社は青色LEDから発光した青色光を赤色光に変換する蛍光体と、緑色光に変換する蛍光体を開発、擬似白色ではない自然光に近い白色光を実現した。
 また同社は、各種表示ディスプレイなどに使用される赤系LED等のオプトデバイス向けGaAs(ガリウムヒ素)基板を70年代から製造してきた知見を生かしてGaN基板の開発に取り組んできた。

 この結果、独自のH−VPE(気相成長)技術と基板加工技術により、従来困難だった均質で結晶欠陥の少ないGaN基板の開発に成功した。これにより、青色LDの性能向上及びコストダウンを図ることが可能となった。

 白色LEDは今後、照明分野・大型液晶モニターのバックライト用光源・車載用ランプなどの分野に、需要が急激に伸びることが予想されている。このため今後はさらに、蛍光体の変換効率の向上やコストダウンなどを図り、将来高輝度白色LED材料の世界No.1サプライヤーを目指す。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1106802138.doc