2005年01月27日
ユニチカ、耐熱性高めた生分解PLAの食品トレー用樹脂開発
ポリ乳酸原料に生産、押出し発泡成形品に
【カテゴリー】:新製品/新技術(環境/安全)
【関連企業・団体】:ユニチカ

 ユニチカは26日、トウモロコシを原料とするポリ乳酸(PLA)を原料に耐熱性の高い発泡タイプの成形品を作る技術を開発したことを明らかにした。

 ナノコンポジット技術を使って耐熱性を高め、粘度調整して押出し発泡成形加工ができるようにしたもので、耐熱温度は発泡スチレンの110度Cを超える120度C。従来の発泡ポリ乳酸は耐熱温度が約60度Cと低く、用途が限られていた。

 食品トレーやインスタントラーメン容器などの素材に使われるが電子レンジ加熱も可能。ポリ乳酸は生分解性のため、使用後は食品や生ゴミとともに堆肥化できるとしている。

 価格は石油系に比べ2〜3倍と高いが、量産によって当面2倍ていどに抑える見通しを得ている。

 ユニチカではすでに宇治事業所に年産1,000トンの体制を確立している。初年度5〜6億円の売り上げを目ざし、数年後には10倍の売り上げが見込めるとしている。

 ポリ乳酸は技術提携先の米カーギルダウポリマーから輸入。カーギルダウは米ミネソタに年産14万トンの大型設備を持ち、世界的な戦略を展開している。