2005年02月01日
三井化学、PEとPPの価格改定を発表
新たな内容の価格体系の検討も開始
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は1日、ポリエチレンとポリプロピレンの価格を2月の出荷分から改定すると発表した。
 対象とするのは、過去3度の価格修正でも(1)狙いい通りの改訂が実現できなかった分野(2)もともとのレベルが低かったため3度の値上げを実現してもなお採算ラインを下回る水準にとどまっている分野(3)副原料や副資材の高騰分の転嫁が十分できていない分野--の各種製品。上げ幅は、キログラム当たり10円以上。
 
 今回の同社の価格改定は、過去3回の価格修正の結果を総括し、その結果引き続き改善に取り組んでいく必要があるとの結論に達した分野について集中的に底上げを図っていくことにしたという点がこれまでと大きく異なるところ。
 同社では、ここにきてのアジア市場におけるオレフィンの価格高騰で採算が大きく圧迫されつつあるだけに、両樹脂の安定供給の継続のためには今回の価格改定はどうしても必要と説明している。
 
 また同社では、アジア市場の急速な拡大に伴い多くの石油化学製品の価格がアジア全体の需給バランスを反映するかたちで決定される傾向にある点を睨んで、両樹脂の価格についても、“国産ナフサ価格”に“アジア市場のオレフィン市況”を加味した新たなフォーミュラーの構築が必要との考えを強めており、具体的な検討にも乗り出している。早ければ3月末にも基本方針を固めることになりそう。