2005年02月03日
NUC、今月半ばに再度メタロセンPEを試作
ただし、L-Lの需給タイトで操業期間を短縮
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:日本ユニカー

 日本ユニカーは、2月中旬に同社川崎工場内でメタロセン触媒による気相法低密度ポリエチレン「ユニマイティー」の試験生産を再開する。かねて稼動中の年産10万トン能力のL-LDPE「NUCポリエチレンL-L」設備を使って製造する。このため同樹脂の試作期間中はL-LDPEの生産が中断されることになる。
 
 もっとも、今回の試作期間は、昨年2度にわたって実施されたときよりも大幅に短縮されそう。それというのも、L-LDE全体の需給バランスが一段と逼迫の度合いを強めているため長期にわたって同プラントを運休すると市場の強い反発を招くのが必至の見通しにあるからだ。したがって、試作期間は1週間ていどにとどまる公算が濃厚。
 そのあとの試作は5月ごろとなりそう。そのときの試作期間は2週間ていどとしたい考え。また、秋口にも2週間ていどの試験生産を実施して新樹脂の品質に対する市場の評価を確認したい意向。
 同社が新たに企業化したいと考えているPEは、透明性と各種の強度を併せ持つ点を大きな特徴とするもので、同社ではこうした強みを最も有効に活かせる分野に的を絞って独自の新領域を開拓していくことにしている。06年中に量産化に踏み切るのではないかと見られる。