2005年02月14日
塩ビメーカー、中国向け価格を底上げへ
3月分を900ドル台でオファー
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:大洋塩ビ

 大洋塩ビ、信越化学など塩ビ樹脂メーカーは、明日から中国各地で同樹脂の3月渡し分の価格交渉を開始するが、各社ともトン当たりCFR900ドル台への回復を目指していく構えだ。
 
 PVCの対中価格は、昨年11月の同980〜990ドルをピークに毎月下降を続けて今年2月分は850〜860ドルまで下がった。これを今回の交渉では再び900ドル台に戻そうとしているわけで、例えば最大手の大洋塩ビでは、910〜930ドルをオファーする計画。
 
 他のPVCメーカーや、わが国の同樹脂メーカーにとって最大のコンペティターである台湾のPVCメーカーもおおむねこれに近いレベルへの引き上げを目指して中国の需要家各社と交渉を進めていくことになりそう。
 
 中国のPVC加工企業の間では、旧正月休暇が明けて早速原料レジンの手当てに積極的に乗り出すところが多い。市中在庫もかなり減ってきているので、今回の交渉は従来とは逆にサプライヤー各社が優位に立って進められていくのではないかと見られている。

 なおCVMの価格は、2月分を1月比40〜60ドル高の同730〜740ドルとすることで先週はじめに決着したばかり。