2005年02月15日
積水化学、米フーラー社と接着剤事業を合弁
日本と中国に新事業体制構築
【カテゴリー】:経営(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:積水化学工業

 積水化学工業は15日、米国のH.B.フーラー社と接着剤事業で提携し、日本と中国に合弁会社を設立することで合意したと発表した。
 フーラーは世界33カ国に生産・販売拠点を持つ工業用接着剤の世界トップメーカーで、日本と中国にも製造・販売会社を置き、衛生材料用(紙おむつなど)ホットメルト系接着剤で高いシェアを確保している。

 一方の積水化学は、包装用(段ボールなど)ホットメルトの国内市場トップメーカーだが、今後の事業拡大のためにはホットメルト分野の拡大が不可欠。また、需要が拡大する中国にも事業進出を検討していた。

 両社はホットメルト系接着剤を主力としていることから、販売面、原料調達、生産統合によるメリットが大きいと判断した。日本では両社が互いの粘接着剤技術の強みを持ち寄り、ホットメルト系接着剤で市場優位性を強固なものにする。中国でも両社の製品群を統合し売上拡大を図る。

【日本と中国における合弁の概要】

<日本>
(1)米フーラーの100%子会社である日本法人・日本フーラー社の接着剤事業を吸収合併し、積水化学の100%子会社セキスイエスダイン社を存続会社とした新会社を設立する。
(2)第一段階として積水化学60%、米フーラー40%出資とし、2年間の移行期間の後50:50の折半出資とする(新会社発足は05年4月1日)
  
<中国>
(1)米フーラーが新たに持ち株会社を設立し、同社の中国子会社である「富楽(中国)粘合剤」「富力膠貿易(上海)」を傘下に置く。
(2)第一段階として積水化学20%、米フーラー80%出資とし、2年間の移行期間の後、30:70の出資比率とする予定(フーラーの持ち株会社設立は05年3月中旬、積水化学の20%出資は同4月1日)

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1108447407.doc