2005年02月17日
VEC、廃塩ビの長距離輸送と再資源化の実証に着手
山口県と国交省の「リサイクルポート調査」に参加
【カテゴリー】:行政/団体(環境/安全)
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会(VEC)は、山口県と国交省中国地方整備局が推進する「リサイクルポート間静脈物流実証調査」に参加、廃塩ビの長距離輸送と再資源化の実証活動に着手した。
 
 関東地域で排出された塩ビ混入の廃建材を東京港から徳山下松港まで海上輸送し、さらにそのあと周南市のトクヤマ・徳山製造所および小野田市の共英リサイクルまで陸上輸送して、この間に環境にどういった影響をおよぼすか、あるいは輸送コストがどれくらになるかといった様々なデータを収集することにしている。
 
 VECが16日に明らかにしたところによると、VECの手で埼玉県下で集められた非塩ビ系廃プラスチックと塩ビ混合廃プラスチックは木屑とともに専用船に積み込まれて16日21時に有明埠頭を出港、17日21時40分に徳山下松港に到着の予定。その後陸上輸送で21日までにトクヤマ・徳山製造所と共英リサイクルに運ばれ、セメント原燃料化ならびにガス化改質による燃料化の実証試験が実施されることになる。全使用量は44トンとなる。VECでは、これに並行して陸上輸送も実施して双方でどんな違いが出るかも調べることにしている。
 
 実証調査の結果は、学識経験者、リサイクルおよび運輸関連事業者、関連行政機関等で構成する「リサイクルポート間静脈物流実証調査実行委員会」で分析・検討され、循環資源の海上輸送の早期実施に関する課題の探求などに活用されることになる。また、塩ビ業界が将来において塩ビ混入建設廃材の再資源化システムを構築していく際の重要な参考データともなる見通し。