2005年02月22日 |
KPCとのナフサの割増金交渉がデッドロックに |
日本側各社とも、引き上げ要求を拒否 |
【カテゴリー】:海外(市況) 【関連企業・団体】:昭和電工、三菱化学 |
クウェート石油公社(KPC)とわが国の石油化学企業や大手商社などとが進めていたナフサの4月起こし分のプレミアム交渉が完全にデッドロックに乗り上げた。 シンガポールでの会談は完全な物別れに終わり、すでに日本側各社は交渉当時者を本国に引き上げさせており、早期交渉再開を積極的に働きかける考えはないとしている。このためKPCの代表は、韓国や台湾の石油化学企業と話し合いを続けているが、いまのところ韓国や台湾の企業も歩み寄る姿勢を見せていないようだ。 今回の交渉は、今年4月から来年3月までの1年間のナフサの取り引き分のプレミアム価格をどう設定するかを話し合うためのものであった。今回の会談でKPCが提示してきた内容は、MOP-A(プラッツオイルグラムのアラビアンガルフの中値)プラスフレートにトン当たり18ドルを加算するというもの。昨年12月〜今年11月を対象期間とする12月起こし分に比べると5ドルもの引き上げとなるわけで、これには三菱化学や昭和電工など日本側各社が一斉に反発し、強く再考を迫ったが受け入れられないため交渉を中断したままとなっている。 KPC側は、中国の強い引き合いもあって今年のナフサの国際需給バランスは昨年以上に逼迫すると判断、プレミアムの大幅増額を打ち出してきたもの。韓国や台湾の石化企業が同意する公算も低く、このため当分は膠着状態が続くと見られる。 |