2005年02月25日
旭化成ケミ、ANの対中輸出価格も引き上げへ
引き合いの回復を機に1,300ドル目指す
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ

 旭化成ケミカルズは、SM(スチレンモノマー)に続いてAN(アクリロニトリル)についても中国向けの3月の輸出価格を底上げすることにしてこのほど同国の需要家各社に通告し受け入れ方を要請した。CFRトン当たり最低1,300ドルが目標。2月後半の価格に比べると同30ドル以上の値上げを目指す。
 
 旭化成ケミカルズなど各国の大手ANメーカーによるANの対中輸出価格は、昨年10〜11月の同1,350〜1,380ドルをピークに下降に転じ、旧正月休暇となる今年2月上旬まで小幅の軟化を続けてきていた。
 今回旭化成ケミカルズが底上げを決意したのは、低迷していた中国からの引き合いが旧正月休暇明けから再び活発になってきたため。同社では、3月以降しばらくのアジア地域の需給バランスは同社・水島工場の年産30万トンプラントの定修もあってタイトのまま推移すると判断しており、この機を捉えて輸出採算性の改善を図りたいとしている。