2005年02月28日 |
積水化成品が容器に「鮮度保持シミュレーション技術」開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:積水化成品工業 |
積水化成品工業は28日、発泡スチロール製「物流容器」の設計に最適な、独自の「鮮度保持シミュレーション技術」を開発したと発表した。 発泡スチロール製の箱は、主に断熱性を活かして食品・農水産用容器として使用されるほか、緩衝性に優れるなどから工業用としても幅広く利用されている。最近はケータリング市場が伸び「物流容器+冷媒」による輸送用の箱としての使用が増えてきた。 このため同社は、物流容器の設計に「鮮度保持シミュレーション技術」を用い、中身の鮮度について、総合的に把握し、商品や物流に最適な資材を提案していくことにした。食品の鮮度など、厳しい消費者のニーズに対応できるとしている。 この鮮度保持シミュレーションを使えば、内容物がどのように温度変化するかを事前に確認することができる。経験や勘に頼らず、過剰包装を避けることも可能となる。現在、関連特許を出願中。 鮮度保持シミュレーション技術は、任意の外気温度、経過時間を物流容器内(食品、冷媒、空気、その他部材)の状態をコンピュータ中の数値モデルによって再現し、容器内の温度分布を刻々に算出する計算式のこと。数値モデルは、 (1)エネルギー方程式 (2)渦移動方程式 (3)流れ関数による質量保存式 (4)境界結合条件式(冷媒相変化) (5)鮮度劣化式 によって解析する。 同社は今後、宅配業者向けの容器やアイスクリーム容器、精密機械(電子デバイス)用高断熱輸送容器などとして市場展開する。06年度7億円の売上げを見込む。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1109572864.doc |