2001年10月16日
BMWが採用を決める、プラスチック光ファイバー
家庭用も急速に伸長へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:旭化成、東レ、三菱レイヨン

 プラスチック光ファイバー(プラスチック オプチカル ファイバー=POF)の需要が自動車用、ホームネットワーク用などに急速に伸びる期待が高まっている。

 自動車用、ホームネットワーク用ともメタアクリル樹脂(PMMA)が主力で、これをつくるメーカーは三菱レイヨン、東レ、旭化成の三社。世界的にもいまのところこの三社しかなく、当面はこの三社による国際展開が話題になりそうである。

 プラスチック光ファイバーは従来のメタル系のケーブル(使用距離4.5メートル)に対し、100メートル単位で使え、ノイズが低く、軽量で廃棄処理が簡単などが特徴。

 欧州ではD2B規格が1998年にできていらいダイムラーベンツが採用、またジャガーも準備中である。これに対しBMWは新規格MOSTが設定されたのを機会に採用にふみきり、今月27日から幕張メッセで開催される自動車ショーで光ファイバーの搭載車を展示するもようである。

 プラスチック光ファイバーはファイバーの口径が1ミリメートルと石英系に対して大きく、このため光リンクで軸のズレが少ない。BMWでは、ベンツの10数メートルに対し、60~80メートルの長い光ファイバーを使うと伝えられている。

 欧州の自動車勢はここ2、3年で光ファイバーを全車種で採用することになる見通しだが、米国、日本勢はこれよりやや遅れるようだ。しかしBMWの積極採用によって、米、日勢を刺激する可能性もある。

 BMWは採用した日本の光ファイバー メーカーを明らかにしていないが、三社のうち二社が選定されたもよう。