2005年03月07日
新日鐵化学、「低温硬化性」変性エポキシ樹脂塗料を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:新日鐵化学

 新日鐵化学は7日、低温硬化性に優れた船舶のバラストタンク用変性エポキシ樹脂塗料の新商品「マリンバラスターHSー速乾ー」の開発に国内で初めて成功したと発表した。タールフリーで低VOC(揮発性有機化合物)のハイソリッドタイプとしている。

 ポリオール樹脂とイソシアネート樹脂の反応を生かして、優れた低温硬化性とともに、独自の芳香族系変性樹脂の配合により、防食性と低粘度化を両立させた。
 
 従来の冬型ハイソリッドタイプ変性エポキシ樹脂塗料では不可能だった、0〜5℃の低温雰囲気での塗装が可能なうえ、速乾性のため、冬季の塗装工期が大幅に短縮される。すでにサンプルワークを開始中で、3月中旬から本格的な営業活動を展開する。
 
 同社では03年に上市した「マリンバラスターHSー標準ー」(アミン硬化型)とあわせ、タール系からノンタール系塗料への移行が進む船舶バラストタンク市場(市場規模18,000〜20,000トン)において、2010年に7,000〜9,000トン/年の販売を見込んでいる。新商品の製造は九州製造所(北九州市)で行う予定。

■主な特徴
◇国内初のイソシアネート硬化型ハイソリッドタイプ変性エポキシ樹脂塗料=0〜5℃の低温雰囲気において塗装翌日検査に対応可能とする低温硬化性を有し、冬季の塗装作業効率の大幅な向上を実現。
◇タールフリーかつ、低VOC塗料=作業者の安全衛生、環境配慮面に貢献。
◇優れた長期防食性能・物理的強度
◇塗装歩留80%を達成=塗装効率向上に寄与。使用塗料缶数減による廃缶数低減に貢献できる。
◇厚塗り性に優れる
◇標準色=グレー色、やまぶき色。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1110162445.pdf