2005年03月07日
出光・住金鉱山、液晶パネル用「透明電極」を共同事業化
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産と住友金属鉱山の両社は7日、液晶パネルや有機ELなどのフラットパネルディスプレイ(FPD)に使用される「透明電極材料」を共同事業化するため、4月1日付で新会社「ISエレクトロード・マテリアルズ」を設立すると発表した。
 
 透明電極材料は、FPDの高性能化や大型化などを背景に市場が急拡大しているが、出光はこれまで、独自に開発した「IZO」と呼ぶ透明電極の製造を住友金属鉱山などに委託してきた。共同出資会社の設立により、一層の供給安定化を図る。
 
 住友金属鉱山は東京・青梅市に、既存材料のITOを中心とした透明電極材料の製造拠点をもっており、出光のIZOを加えることで、同分野の事業拡大につなげる方針。
 
 新会社の「IS(アイエス)エレクトロード・マテリアルズ」は、資本金2億5,000万円、出資比率は出光興産51%、住友金属鉱山49%で、社長には出光電子材料室電子材料開発センターの村杉和夫所長が就任する。従業員は約10人。
 
 新会社は今後、約10億円をかけて住金鉱山・青梅工場内に「IZO」専用設備を建設する。住金鉱山は新会社から委託を受けて製造を行う。国内の透明電極市場規模は03年の約330億円から05年には450億円、07年には520億円にまで拡大すると見られている。
 
 新会社はIZOを中心に積極的に事業展開し、3年後150億円の売上げを見込む。需要は今後さらに増大が予想されるため、早急に次期増設の検討に入る。将来的には。国内透明電極市場の30%のシェア獲得を目指す。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1110188421.tif