2005年03月08日
「石油備蓄のあり方再検討へ」22日第1回専門小委
【カテゴリー】:行政/団体(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:昭和シェル石油、昭和電工、三菱商事、経済産業省、石油化学工業協会

 中東など原油をめぐる国際情勢はいぜん不透明だが、経産省ではわが国の石油備蓄政策を再検討するため、22日同省本館会議室で総合資源エネルギー調査会石油分科会・石油備蓄専門小委員会(第1回)を開催することを決めた。
 
 わが国の石油備蓄量は現在、国家備蓄と民間備蓄合せて170日分となっているが、この基本方針は、1999年の石油審議会答申に沿って定めたもので、その後石油を取り巻く国際情勢は大きく変化している。
 
 ことに原油価格は、歴史的な高値を記録。一方、需要は中国などアジア諸国を中心とした大幅な伸びから、世界的なタイト化懸念が高まりつつある。また、わが国は「石油備蓄法」(石油の備蓄の確保等に関する法律)で、施行3年後には民間備蓄登録制度の見直すとしてきた。
 
 こうした状況から、専門小委を開催することにしたもので、主な論点は次の4点。
(1)中長期的な石油備蓄水準(国家備蓄、民間備蓄)のあり方 
(2)適切な国備原油の放出方法 
(3)輸入事業者の登録制度のあり方
(4)アジア各国への備蓄協力のあり方

 小委員会のメンバーは、橘川武郎・東大教授を委員長に、大森輝夫・新日本石油副社長(石油連盟政策委員会副委員長)、佐竹正价・昭和シェル石油副社長(同連盟備蓄委員会委員長)、西本浩・昭和電工常務(石油化学工業協会原料委員会委員長)、西澤正俊・三菱商事執行役員石油事業本部長、桝本晃章・東京電力取締役(電気事業連合会副会長)ら委員17氏で構成。今夏をめどに報告書をまとめる。