2005年03月08日
BPAの血中レベルにも問題認められず
環境省が初期のデータに疑問を提示
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:環境省

 環境省は8日に開催した「内分泌撹乱化学物質問題検討会」の平成16年度第3回会合で、ビスフェノールA(BPA)がヒトの妊孕性ならびにヒトの胎児、先天性異常に及ぼす研究に関する最新の同省の評価結果を報告した。

 これは、平成11年度から15年度までに実施された研究結果を再検討した結果をまとめたもので、それによると、当初において専門家グループから発表されたデータから何らかの結露を出すことは困難との見解を示している。これは、研究当初に発表された尿道下裂患者ならびにその母親(30組)の血中レベルのデータに関しては、対象データ(妊婦約3100人)と必ずしも比較対応した群間での検討ではないとの判断に基づくもの。

 つまり、当初の発表ではBPAの作用で尿道下裂が生じると示唆されていたことに疑問を提示したわけで、サンプルの設定の仕方が適正ではなかったとしている点が注目される。