2002年05月27日 |
デュポン創立200年、ホリデー会長「日本市場拡大に力入れたい」 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:デュポン |
7月に会社創立200周年を迎える米デュポンのチャールズ・O・ホリデーJr会長兼CEOは27日記者会見し、経営の現状や事業戦略など、当面している問題について、考えを明らかにした。 この中で「日本は重要な市場なので、高機能材料、コーティング材を中心に拡大に力を入れていきたい」と語った。また新規分野として、電子材料や生分解性プラスチックの市場展開にグローバルに取り組んでいることを強調した。 ホリデー会長はまず、同社がめざしている重要分野として、食料・農業、セーフティー、コミュニティ(エレクトロニクス)、コーティング、高機能材料、合成繊維の6事業分野をあげた。 つづいて質問にこたえ、合繊事業の現状について「合繊事業は成長の基盤で、売上げも65億ドルと世界のトップだが、お客のニーズが変化し、先進国と途上国の間でも分かれてきている。スピーディーな対応が必要だ。まだ決めていないが100%分社化、株式公開の可能性もある」と答えた。 日本での事業展開については「日本は自動車、電子産業をもつ世界的にも重要な国だが、自動車用コーティングなど、デュポンの製品が十分活用されているとはいえない」と評価、「こんご高機能材料とともに拡大していきたい」と意欲を見せた。 また当面の課題の一つとして、研究開発への取り組みをあげ「次のステップとして、5年ごとに3分の1が新しい商品に入れ替わるように目標を設定したい。開発にはリサーチ段階からユーザーにも参加してもらい、完成したときにはニーズに応えているようにしたい」などと語った。 新規商品として携帯電話の素材や、生分解プラスチック「Biomax」の開発をあげ「すでに商品化できているので、日本でも近く本格展開したい」とPR。さらに「企業にとって重要なのは環境、安全問題に対する強い意識と、高い倫理感、将来に向って進む積極さだと信じている」と“次の世紀”へ向けての発展に強い自信を見せた。 |