2005年03月16日
PVCとVCMの出荷、2月もともに前年を下回る
前年の前倒し需要の反動、生産も前年割れ
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会が16日に集計したところによると、PVC(塩ビポリマー)とVCM(塩ビモノマー)の2月の出荷数量はいずれも前年同月を下回った。
  
 PVCは4.5%、VCMは1.8%それぞれ前年同月を割り込んでいる。この結果PVCは5ヶ月連続の、またVCMは3ヶ月連続の前年同月割れとなった。うち国内向けは、PVCが7.3%減、VCMが5.4%減となり、ともに2ヶ月連続して前年同月を下回った。
 しかし、輸出はいずれも前年同月を上回っている。PVCは0.9%増で7ヶ月振り、VCMは12.1%増で2ヶ月振りの前年同月超えとなった。
 
 PVCの2月の国内向け出荷が前年を下回ったことについては「前年同月に発生した前倒し需要の反動」(中原茂明・同協会会長、日野清司・副会長)と分析する向きが同樹脂業界には多い。同樹脂関係者に取ってはかねてから織り込み済みの現象ということのよう。

 一方、全体の需給バランスについては「12ヶ月移動合計で捉えると輸出を含めた年間トータルは約212万1,000トンであり、対するPVC業界全体の総設備能力は約220万トンに据え置かれたままなので現在もタイトに近い状況」(日野副会長)が続いていると指摘する声が同樹脂業界では多数を占めている。
 PCVとVCMの2月の生産・出荷実績は別表の通り。

【関連ファイル】
塩ビモノマー2月実績
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1110963071.xls

塩ビ樹脂2月実績
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file2_1110963071.xls