2005年03月18日
日本向けナフサ価格、17日にはトン500ドル超え
史上最高値に、週平均も490ドル超へと急騰
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 原油のスポット相場の続伸に連動するかたちでナフサの国際スポット相場も各地で急騰してきた。うち、日本の商社や石油精製企業などが国際市場で契約するなりトレーダーにオファーするなりしたC&F価格の平均(MOP/J)は17日についにトン当たり500ドル強となった。
 
 MOP/Jが同500ドル台に乗ったのは今回が初めて。今月10日から15日にかけての価格は同480〜487ドルとなって短期の史上最高値記録を更新したが、17日には490ドル台をスキップして一気に505ドルに達したもの。
 わが国の円単位のキロリットル当たりの輸入価格の過去最高は1980年第1・四半期の6万2,100円で最近の価格を大きく上回っているが、これは当時の為替レートがまだ著しく安かったことによるところが大きく、ドル単位のトン当たりのスポット価格はせいぜい300ドル台であったと見られている。今週の平均も490ドル強となって週単位の史上最高値となりそう。
 
 石油化学企業や大手商社の多くは、原油のスポット価格と同様にしばらくはナフサ価格も大幅に下落することは考えられないと判断している。このままいくと、4月末から6月初旬にかけての輸入通関価格はキロリットル当たり3万6,000円前後となるだけに、当分のスポット市場から目が離せない。