2005年03月23日
PVCの対中輸出価格、4月分は3月分の横並び
日本側各社の値上げ要求は実らず
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:カネカ、信越化学工業、大洋塩ビ

 大洋塩ビ、信越化学、カネカ等わが国の塩ビ樹脂(PVC)大手が中国の需要家各社と進めていた同樹脂の4月分の輸出価格交渉が23日までに決着した。

 決着価格は、トン当たりCFR910〜920ドルとなった模様。当初は、ほとんどのメーカーが3月分を少なくとも10ドル上回るレベルでの決着を目指していたが、中国側各社の強い抵抗で結局は3月分と同一水準に据え置きとなった。
 
 もっとも、かねてからの最大のコンペティターである台湾勢の契約価格に比べると今回も10ドル前後高いレベルになったと見られる。品質面の優位性を中国のユーザーが認めてのことのよう。

 一方の数量は、全体で5万トン弱になったのではないかと見られている。最大手の大洋塩ビの船積み量が四日市工場の定修の影響でいつもの月を大きく下回る見通しにあるので、全体も若干の減量となりそう。