2005年03月28日
石化各社、2Qのナフサ価格予想を上方修正
多くのセンターがキロリットル3万8,000円と想定
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況)
【関連企業・団体】:なし

 エチレンセンター各社は、先週明け以降相次いで第2・四半期(4〜6月期)におけるナフサ価格の予想の上方修正に乗り出した。
 従来は、同期の平均輸入価格を1キロリットル当たり約3万4,000円と予想、それに伴い輸入ナフサの炉前価格と国産ナフサ価格がともに3万6,000円前後になると判断するところが多かった。第1・四半期(1〜3月期)の平均をおおむね同3,000円上回ることになると予想する向きがほとんを占めていたわけ。
 
 しかし先週半ば以降は、多くのセンターが同2,000円の上方修正に踏み切っている。これは、3月に入ってわが国の商社や石油精製企業ならびに石化企業によるスポットものの価格が急上昇し、しかも今後反落することが期待できない情勢となってきたことによるもの。
 2月のC&F/ジャパン価格の平均はトン当たり約430で、1月の平均に比べると24ドル方上がったが、3月に入ってからはさらに上げ足を早めて第3週半ば以降はついに同500ドル台に乗り、それ以降も高止まったままの状態にある。
 このため、為替が1ドル105円前後で推移すると仮定した場合の4月の到着分の円単位のキロリットル当たりの価格は3万3,000円前後となり、5月の入着分に至っては3万6,600円に、そして4〜6月の平均は3万6,000円、国産ナフサは3万8,000円ていどとなるのが避けられないとの見方が一気に広がってきたもの。
 
 これに伴い、誘導品部門では4月入りとともに各製品の価格の再修正を決意するところが相次ぐことになりそう。プラスチック加工製品の中には、これまでの原料価格のアップ分を製品価格に転嫁できていないところが多いだけに、アッパー部門がどういった内容の再修正を表明することになるのかが注目される。