2002年05月27日 |
ポリエステルフィルムの価格、海外各地で上昇へ |
三菱化学、帝人・デュポン、東レ等の値上げ表明が浸透 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:帝人、デュポン、東レ、三菱化学、三菱化学ポリエステルフィルム |
ポリエステルフィルムの価格が海外各地で上昇してきた。3月末以降、三菱化学ポリエステルフィルム、帝人・デュポン、東レなど同フィルム大手が世界の主要市場で相次いで打ち出してきた製品値上げをユーザーの多くが受け入れるようになってきたことによるもの。 価格修正が最も順調に進んでいるのは欧州市場。三菱化学ポリエステルフィルムが先行して打ち出したキログラム当たり30ユーロの値上げが市場で容認され、5月15日出荷分から新価格にスムースに切り替わってきている。上昇率はほぼ15%といったところ。 これに続いてアジア地域でも5月中旬に入って新価格への転換が始まり、次第に加速がついてきている。アップ率は20%前後となりそう。 米国市場でも新価格への切り替えは確実の見通しとなってきた。6月1日以降は全て新価格での取り引きになると見られている。ポンド当たり10〜15セントの値上げとなる見通しにある。この場合もアップ率は平均15%内外となろう。 今回の値上げは、原料のPTAやEGの全世界的な高騰に対処してのもの。全体の需要が一時の不振から脱して再び拡大傾向をたどり始めているため比較的早い時期に幅広く市場に受け入れられるようになっている。同フィルム各社の残る課題は日本市場での価格改善の早期実現ということになる。 |