2005年03月31日
石化品の輸出、2月も過半が前年を下回る
1〜2月計はほとんどが前年割れに
【カテゴリー】:実績/統計(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:財務省

 財務省が31日に集計した2月の輸入通関統計によると、主要石油化学製品の輸出通関数量は過半の製品が1月に続いて2月も前年同月の実績を下回った。ほとんどの製品が前年同月を割り込んだ1月に比べると最悪の事態からは脱却できつつあると見ることができるものの、圧倒的多数の製品が毎月のように前年を上回ってきた昨年末までとは様相が大きく異なっている。1〜2月のトータルでは、引き続き多くの製品が前年の同一期間の実績を下回っている。
 
 2月の主要製品の実績の中では、オレフィン、SM、TDI、カプロラクタム、HDPE、ABS--等の大幅な減少が目を引く。もっとも、関係者の間には、これらの製品の縮小の大きな要因は春の定修を控えて在庫を確保するために取られた輸出抑制策にあると指摘する向きが少なくない。一方、前年同月を上回った製品の中では、ベンゼン、EG、フェノール、PPコポリマーなどの伸びの大きさが注目される。
 
 主要製品の2月の輸出通関数量は別表の通り。


石化品の2月の輸出通関数量(単位はトン)
品目 2月 前年比 累計 前年比
エチレン 11,462 61.2% 24,038 57.2%
プロピレン 24,745 74.4% 44,047 56.9%
ベンゼン 36,517 156.1% 52,221 119.4%
PX 165,084 100.4% 340,482 99.2%
SM 90,336 79.2% 210,385 78.1%
VCM 67,063 102.9% 137,030 102.1%
EG 30,506 174.8% 34,721 92.6%
フェノール 12,010 162.8% 17,130 87.5%
PTA 57,652 114.1% 100,538 84.2%
AN 15,911 117.8% 33,417 91.3%
TDI 10,313 49.1% 22,524 62.5%
カプロ 19,808 71.2% 37,642 70.8%
LDPE 19,705 93.4% 35,775 89.9%
HDPE 12,327 79.7% 25,531 79.9%
PP-H 30,367 127.6% 54,291 112.5%
PP-C 8,436 104.9% 13,977 85.0%
PS 6,295 94.9% 12,098 80.1%
PVC-H 66,357 99.4% 116,863 86.3%
ABS 17,560 75.6% 32,717 75.5%
PC 17,150 91.2% 34,055 90.9%