2001年10月11日
環境省、エンドクリン対策で新たな暴露量調査を計画
食事試料と室内空気中の化学物質の分析法等を開発へ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:環境省、財務省

 環境省環境保健部は、内分泌かく乱化学物質問題対策の一つとして、食事試料(食物)や室内空気中における特定化学物質の分析法の開発と調査手法の確立を推進していくことになった。
 
 この計画は、内分泌かく乱作用を有する疑いがあるといわれている化学物質が食事試料や室内空気中に存在するかどうかを調べて、食事経路や室内空気経路を通して人が同化学物質に暴露される量を割り出し、的確なリスク評価を実施するための材料として生かしていくというもの。同化学物質が人に与える影響を正しく把握するには、有害性評価に加えて暴露量評価を実施することが不可欠との考え方がベースとなっている。同省では、「内分泌撹乱化学物質問題検討会」によって有害性評価作業が完了しているフタル酸エステルなど複数の化学物質を対象としていく考え。
 
 同問題に関わりの深い分析・試験機関を起用して、できるだけ短期間でそれぞれの経路別の分析法と調査手法を開発し、人体への経路別の暴露量が正確に把握できるように持っていきたい意向。このため、財務省に1億4,667万円の予算を要求している。世界でもモデルのない新しいプロジェクトとして欧米先進国からも注目されそう。