2005年04月05日 |
昭電 燃料電池用カーボン樹脂「モールドセパレーター」開発 |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:昭和電工 |
昭和電工(高橋恭平社長)は5日、一般家庭や自動車、モバイル機器等の電源として期待される固体高分子型燃料電池(PEFC)の主要部材となる高性能「カーボン樹脂モールドセパレーター」を開発したと発表した。三菱電機がNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)から受託した「PEFCシステム技術開発事業」のうち、セパレーター部門の開発を再受託して、開発を進めていた。 PEFCは、水素と酸素の化学反応によって発電する各種燃料電池の中でも、電解質が固体のため液漏れがなく安全性が高いこと(ニュースリリース参照・図1)、作動温度が低いため起動・停止に時間を要しないこと、また、小型・軽量であり持ち運びが可能なことなどから、今後広い普及が期待されている。 セパレーターは、燃料電池のセル(同・図2)とセルの間を仕切り、セパレーターの両面を流れる水素と酸素を完全に遮断しながら、セルに効率良く水素と酸素を供給し発電を促すPEFCの重要な部品の一つ。 セパレーターには、高いガス遮断性に加えて、導電性や機械強度、耐久性、高速成形性など多くの性能が要求されているが、新製品は、従来のグラファイトカーボン製セパレーターと遜色のない導電性と耐久性を実現した。曲げに強いため割れにくく、安価な提供も可能。また、金属製セパレーターに比べて耐腐食性が格段に優れ、軽量という利点もある。 昭電では、今後PEFC開発メーカーの評価を得次第、新開発したセパレーターの実用化に向けて本格準備に入る。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1112677214.doc |