2005年04月08日
プロピレンのアジア相場が一段高に
エチレンは逆に引き続き軟化
【カテゴリー】:市況(海外、原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社ならびにエチレンセンター筋によると、アジア地域におけるプロピレンのスポット相場が今週に入って一段と上昇してきた。特に極東地域における上昇率が高い。
 
 直近の韓国積みの日本向けプロピレンのFOB価格の中には、トン当たり1,100ドルの契約ものも見られる模様。この場合は、日本着値が同1,170ドルとなる。1週間前に比べると70ドル前後もの大幅アップとなる。
 アジア全体で4〜6月期にリファイナリーの定修が集中することや、日本とアセアンでエチレンセンターの定修が相次ぐこと等を睨んでトレーダーが価格を吊り上げていることが大きく影響していると見られる。
 
 一方のエチレンの価格は逆に引き続き軟化の傾向にある。1週間前に比べるとさらに10ドル前後下がってCFR890〜910ドルの範囲内となっている。BP/上海石化がエチレン年産90万トン設備に先行して立ち上げた同60万トン能力のL-LDPE装置の稼動が不調で余剰となったエチレンが極東を中心としたアジア市場に出回っていることが大きな要因と分析する向きが多い。もっとも、商社筋の間には、今後日本やシンガポール、タイ等でエチレンプラントの定修が相次ぐので遠からずエチレン相場は反騰すると予想している。