2005年04月13日
中外製薬の遺伝子組換えキャッスルマン治療薬 製造承認
【カテゴリー】:ファインケミカル(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:中外製薬

 中外製薬は13日、キャッスルマン病治療薬のヒト化抗ヒトIL-6(インターロイキン6)レセプターモノクローナル抗体トシリズマブ(遺伝子組換え)が、国産初の抗体医薬品として製造承認を取得したと発表した。

 キャッスルマン病は、1956年に報告された極めて稀なリンパ増殖性の疾患で、主な症状はリンパ節の腫脹をはじめ、発熱、全身倦怠感、体重減少、皮疹、貧血、肝臓および脾臓の腫大、各種臨床検査値異常など。アミロイドーシス、溶血性貧血、間質性肺炎などを合併することも報告されている。

 病因は現在不明だが、腫脹リンパ節から大量のIL-6 が産生されており、本疾病の症状および病態にIL-6 の過剰産生が深く関わっていることが報告されている。

 「トシリズマブ」は、マウスで作成された抗ヒトIL-6 レセプターモノクローナル抗体をもとに、遺伝子組換え技術により産生されたヒト化モノクローナル抗体で、大阪大学と中外製薬が共同開発し、03年4月キャッスルマン治療薬として製造承認申請を行った。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1113377741.pdf