2005年04月14日
三菱化学・鹿島のエチレン装置、あす操業再開
誘導品設備は17日から稼動見通し
【カテゴリー】:環境/安全(経営)
【関連企業・団体】:三菱化学

 三菱化学は14日、今月11日朝に発生した地震によって自動停止していた鹿島事業所のエチレンプラント(2基合計年産82万8,000トン能力)の操業を15日に再開すると発表した。ナフサ分解炉内のチューブのコーキングの有無のチェック等、稼動再開とその後の安定操業に支障がないかを最終確認する作業が14日午前中に完了した。

 15日に立ち上げたあと徐々に稼働率を引き上げ、来週半ばには再びフル操業に持っていきたい考え。これまでのエチレン生産ロス量はおよそ1万6,000トンとなる。
 
 エチレンプラントに合わせて運休していた各種誘導品設備も、17日には稼動を再開する。停止中の誘導品プラントは、LDPE(同34万トン能力)、PP(34万6,000トン)、EO(29万トン)、EG(26万7,000トン)、SM(37万1,000トン)、フェノール(25万トン)、BPA(10万トン)などで、これらの設備も来週半ばにはフル操業に持ち込みたい意向である。
 
 一方、熱交換器の不具合によって3月31日から停止していた水島事業所の同45万トンのエチレンプラントは、10日に操業を再開したあと順調に稼動を続け14日にはフルオペレーションに入った。

 これに合わせてLDPE(11万8,000トン)、HDPE(9万4,000トン)、PP(10万トン)、AN(11万5,000トン)、VCM(35万トン)、PVC(11万5,000トン)などの誘導品プラントも順次操業を再開しており、来週はじめにはそれぞれ従来の稼動率に戻るという。同事業所におけるエチレン生産ロスは約1万6,000トンとなった模様だ。鹿島と合わせ3万3,000トンの減産となる。
 
 なお同社では、鹿島の第2エチレンプラント(45万3,000トン能力)を5月10から6月23日まで、また水島のエチレンプラントを5月11日から6月21日までそれぞれ定修のため運休する。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1113472844.doc