2005年04月14日 |
宇部興産、マイクロ化学技術使い画期的な化学反応プロセス開発 |
-50 ℃以下が条件のスワン酸化反応が「室温」で可能に |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:宇部興産、NEDO |
宇部興産は14日、-50 ℃以下の低温でなければ不可能だったスワン酸化反応が、マイクロ化学技術の応用により「室温」で可能となる、画期的なプロセスを、NEDOのマイクロ化学プロセス研究組合及び京都大学と共同開発したと発表した。 従来のスワン酸化反応は、不安定な反応中間物質の分解を防ぐため、反応系を-50 ℃以下に保つ必要があった。しかし今回、マイクロ化学技術の特性を利用して0.01秒と分解よりも早く、瞬時に混合・反応させることにより、室温でも低温反応と同等以上の反応成績が得られる技術の開発に成功した。 マイクロ化学技術の迅速混合、精密時間制御、精密温度制御という特徴を利用した。今後合成化学の設備、安全、環境面など全般にわたって大きく貢献するとしている。 研究は、NEDOの革新的部材産業創出プログラムで「マイクロ分析・生産システムプロジェクト」を受託している、マイクロ化学プロセス技術研究組合(MCPT 、竹内隆理事長) 並びに 京都大学大学院工学研究科 桂インテックセンターマイクロ化学システム高等研究院内のマイクロ化学プラントグループ京都集中研究所(グループリーダー:吉田潤一京大教授)と共同で実施してきた。 「マイクロ分析・生産システムプロジェクト」では、この技術をさらに各種化学反応に適用拡大するとともに、医薬品中間体を含む精密化学品の製造法として確立する研究開発を進めていく方針だ。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1113451626.pdf |