2005年04月18日
中国のSMの輸入価格が小反発
5月前半着の平均は1,220〜1,230ドル
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外、市況)
【関連企業・団体】:なし

 低迷していたSM(スチレンモノマー)の中国の輸入価格が先週末から上向いてきた。4月下旬から5月前半のCFR価格はトン当たり1,220〜1,230ドルで、それまでの平均を30〜40ドル上回っている。回復の幅はまだ小さいが、来週以降にさらに騰勢をたどるというのが大手商社やSMメーカーの多くの見方となっている。

 中国によるSMの輸入価格は、PS(ポリスチレン)やEPS(発泡スチレンビーズ)の需要が減退してきたことと、BP/上海石油化学が建設中であった年産50万トン能力のSMプラントの完工が間近に迫ってきたことから今年に入ってじりじりと軟化、3月着の価格は1,170〜1,180ドルまで下がった。
 
 それがここにきて反発してきた要因としては、BP/上海石化の新プラントの立ち上げが遅れていることと、ABS樹脂の需要が引き続き活発なのに加えてPSとEPSの需要が回復に転じ始めたことの2点が挙げられそう。これに勢いを得て、日本のSMメーカーは4月以降のベンゼン価格の高騰分をただちにSMの輸出価格に転嫁していく構えにある。