2005年04月19日
SMの3月の総出荷量は前年の10%増に
1〜3月期計は1〜2月の不振の影響で3%減
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会が19日に集計したSM(スチレンモノマー)の3月の生産・出荷実績は、生産量が前年同月比11%増の27万3,689トン、出荷量が同10%増の29万1,898トンとともに大きく伸びた。出荷のうち、国内向けは前年同月の横並びの15万4,001トン、輸出は同24%増の13万7,897トンとなっている。
 
 生産量の増加は、総設備能力の拡大に伴うもの。一方の出荷のうちの国内向けでは、メーンのPS向けの若干の減少を合成ゴム向けその他がカバーしている点が注目される。
 輸出の増加は、1〜2月に買い控えていた中国など消費国のユーザーからの引き合いが再び活発になってきたことによるもの。
 
 この結果、1〜3月期の総生産量は前年同期比2%減の84万4,465トン、総出荷量は同3%減の85万2,988トンとなった。出荷のうち、国内向けは同4%減の49万3,244トン、輸出は同1%減の35万9,744トンとなっている。国内向けの減少は、主力のPS向けが6%減となったことによるところが大きい。
 期末在庫量は同11%増の9万3,979トンとなっている。前年同月を上回っているものの、在庫率は0.3ヶ月分にすぎず、多くの設備が定修を控えているので適正規模といえそう。