2005年04月25日 |
三井化学、アセトンとMIBKの国内価格を改訂へ |
原燃料の続騰に対処して5月1日出荷分から実施 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況) 【関連企業・団体】:三井化学 |
三井化学は、アセトンとMIBKの国内販売価格を5月1日出荷分から引き上げることにして需要家各社に対する説明と説得を開始した。 上げ幅はアセトンがキログラム当たり15円、MIBKが同20円。アセトンもMIBKも今回がこの2年間におけるそれぞれ5回目の値上げとなる。過去4回の値上げの打ち出し幅はアセトンが合計で同55円、MIBKが同70円であり、そして実際の決着額はアセトンが同45円、MIBKが同55円であった。したがってアセトンで同10円、MIBKで同15円が未達となっている。 今回の値上げも、従来と同様に原燃料の高騰分の転嫁を目的としたもの。国産ナフサ価格とプロピレン価格に加えて0.3%C重油ベースの用役費(電力・スチーム費など)もこの4〜6月期に大きく引き上げられることが避けられなくなってきたので、安定供給を維持していくためにはコストアップ分をそのまま製品価格に転嫁していくほかないと説明している。 アセトンの上げ幅を15円に設定した要因としては、(1)4〜6月期の国産ナフサ価格が現在のアセトン価格のベースとなっている価格より1キロリットル当たり3,000円高い3万8,000円に引き上げられる見通しなのでその分のコストアップ分がキログラム6円となること(2)プロピレンの価格が新しいフォーミュラーに切り替えられるためキログラム5円のコストの上昇が避けられなくなること(3)0.3%C重油の価格が従来のキロリットル3万円から3万8,000円に引き上げられるためのコストアップがキログラム当たり4円となること--の3点を挙げている。 一方のMIBKの上げ幅を同20円としたのは、アセトンの原単位が1.3であるためという。同社では、いずれの製品も海外では需要の拡大を背景にいち早く原燃料の高騰に歩調を合わせて底上げが進んでおり、日本国内の価格とは逆内外価格差が生じていると説明している。 |