2005年04月28日
L-LDPEの輸入、3月も前年を大きく上回る
目立つタイとシンガポールからの流入
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(実績/統計)
【関連企業・団体】:なし

 直鎖状低密度ポリエチレン(L-LDPE)の輸入は3月も引き続き活発であった。財務省の3月の輸入通関速報によると、同月におけるL-LDPEの総輸入数量は1万5,852トンで、前年同月の実績を46.0%上回った。平均CIF価格は1キログラム当たり137円となっている。
 
 最も多かったのは米国品の3,523トンで前年同月を13.9%上回っている。これまではサウジアラビア品が一貫してトップの座を占めてきたが、3月はそのサウジ品が前年同月比1.3%減の2,198トンに縮小して一気に第5位に後退、替わって、これまで第3位となることが多かった米国品がトップの座に着いた。第2位はタイ品で同2.41倍の3,476トン、第3位はシンガポール品で同89.4%増の3,350トン、第4位は韓国品で同31.8%増の2,308トン--となっている。
 
 この結果、1月からの累計は4万9,392トンとなった。前年同期を48.0%上回っている。同樹脂の輸入は昨年春以降にわかに活発化、年計は前年を18.9%上回って16万5,502トンに達した。
今年はさらに大きな伸びを続けているわけ。国産メーカーの相次ぐ値上げに対処して海外品の手当てに動く加工メーカーが出てきたことが大きく作用しているのではないかと見られている。もっとも、この中にはシンガポールからのエラストマーの輸入も含まれている模様。
 1〜3月期の輸入のトップはサウジ品で前年同期比20.5%の1万641トンとなっている。以下はシンガポール品の9,998トン(同2.18倍)、タイ品の9,759トン(同75.8%増)、米国品の9,578トン(同4.8%増)、韓国品の6,115トン(同51.7%増)--などが続いている。

【関連ファイル】
L-LDPEの05年輸入通関数量
https://www.chem-t.com/news/files/tmp_file1_1114646276.xls