2001年10月04日
三菱化学のセグメント別予想修正、石化部門の悪化響く
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日本ポリケム、三菱化学

 三菱化学が4日発表した業績予想修正によると、連結では中期営業利益が前回発表の310億円から100億円へと大幅減少するが、とくに減少幅が大きいのは石油化学部門で、前回発表の90億円の黒字予想から一挙に45億円の赤字へと135億円の大幅な落ち込みを予想している。ただ通期では45億円の黒字の確保を見込んでいる。
 通期でみると、営業利益は8部門合わせて910億円の利益見込みから530億円と、差し引き380億円の減少になると予想しているが最終的に赤字が見込まれるのはコーポレート(△195億円)のみで、医薬部門の利益は前回発表の220億円の利益から285億円の利益へと利益が65億円増加する見込みだ。
 
 石化部門で大きな減益が予想されるのは、原料価格の高止まりや製品の国際市況の下落により、スチレンモノマー、カプロラクタム、子会社日本ポリケム、ヴィテック等の収益が悪化する見込みとなったため。
 
 三菱化学は売上高の70%を石化部門が占めているため、同部門の減収、減益の影響は大きい。
 
 セグメント別営業利益(単位億円)
<中間期>カッコ内は前回発表
◇石油化学 △45(90)
◇炭素アグリ 30(60)
◇情報電子 △15(10)
◇医薬 105(70)
◇機能化学品 25(50)
◇機能材料 60(90)
◇サービス 30(50)
◇コーポレート △90(△110)
◇合計 100(310)

<通期>
◇石油化学 45(300)
◇炭素アグリ 105(140)
◇情報電子 5(50)
◇医薬 285(220)
◇機能化学品 55(110)
◇機能材料 135(200)
◇サービス 95(100)
◇コーポレート △195(△210)
◇合計 530(910)