2005年05月11日
三菱電機が色再現性向上の新型液晶ディスプレイ
6種類の発光ダイオードを使用
【カテゴリー】:新製品/新技術(経営)
【関連企業・団体】:三菱電機

 三菱電機は色再現範囲が従来の20%増に高めることができる液晶ディスプレイを開発した。印刷機でプリントしたポスターや出版物と同じレベルの色の再現が可能で、幅広い色が表示できるようになるとしている。
 
 この新型ディスプレイは液晶に不可欠なバックライトの光源に、色の三原色である赤、緑、青をベースとした6種類のLED(発光ダイオード)を使い色の表現力を高めた。これにより、色再現性を評価するための色のモデル集である“色票集”の96%の色を表示できるようになったとしている。
 
 印刷や写真業界では出版物のデザインやレイアウトをパソコンで行うが、ディスプレイ上での色の再現能力が不足しているため、編集したデジタル画像が意図した色に再現されているかどうかは、その都度試し刷りして確認しているのが現状である。
 
 液晶自体は発光しないので、液晶の裏側から光源で照らす際、これまでは蛍光管が一般的に使われている。6種類のLEDを活用する方式は世界で初めてである。
 
 同社では商品化の時期を明らかにしていないが、実用化されればとくに原画との比較を行って適正な色に仕上げる色校正作業が大幅に改善される見通しである。