2005年05月16日 |
トクヤマ、新中計発表「企業価値向上」へ重点戦略 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:トクヤマ |
05年3月期決算で好業績をあげたトクヤマの中原茂明社長は13日、「企業価値向上」を加速させるとした、次の3ヵ年計画(05−07年度)を発表した。 同社長はこの3月期(連結売上高2,375億円、営業利益181億円)の業績について「新第一塩ビ・台湾トクヤマの減資や、税効果会計調整の影響が大きかった」と分析、05年度以降も「原燃料価格の動向やIT関連製品の需要見通しは不透明、影響を受けやすい」と慎重な考えを示した。 新中計では最終年度となる07年度の経営目標として ◇連結売上高 2,600億円以上 ◇同営業利益率 10%以上(売上高償却前営業利益率18%以上) ◇ROA 3.0%以上 を目ざすとした。 同目標を達成するため、事業ごとに「攻める」「守る」「切り拓く」の3っの方針を使い分け、戦略的に収益の向上を実現する。「攻める」事業として資源環境、電子材料、乾式シリカ、ICケミカル、また「切り拓く」事業には湿式シリカ、ファインケミカル、シェイパル、新規事業などをあげ、それぞれ「質の成長」と「量の成長」を図る。 同社は、自社開発した「燃料電池用炭化水素系電解質膜」が携帯端末用燃料電池向けに有望なため今年中の実用化を目ざすほか、今年末には中国浙江省に建設中の乾式シリカ年産5,000トン工場が完成し、アジア最大の乾式シリカメーカーとなる。また今年末には太陽電池用VLD法実証プラントが完成し、06年初めにはサンプル出荷を開始するなど、新規投資にも力を入れている。 |