2005年05月16日
日立化成、半導体用「CMPスラリー」生産能力を3割増強
2007年度、売上高100億円を目指す
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:日立化成工業

 日立化成工業は16日、半導体の素子分離方法の一つであるSTI(Shallow Trench Isolation)に使用されるCMP(化学的機械研磨)スラリーの生産能力を05年6月までに約30%増強すると発表した。

 CMP(化学的機械研磨:Chemical Mechanical Planarization)とは、半導体の素子分離工程や回路形成工程で発生した凹凸を研磨、平坦化する技術で、CMPスラリーは研磨液として使用される。

 同社は1998年度に酸化セリウム粒子を採用したCMP スラリーを実用化。研磨速度の速さと研磨傷の少なさを武器に、最も平坦化性が求められるSTI 向けを中心に市場を拡大してきた。また04年度には研磨傷を従来の3分の1に低減、平坦化性を2倍に高めた高性能のSTI用CMPスラリーを実用化し、売上げを拡大した。

 このほど、山崎事業所(勝田)(茨城県ひたちなか市)に約5億円を投じて製造ライン1系列の増設に着手した。高性能STI用を含むCMPスラリーの量産体制を構築するもので、生産能力は約30%増の年間約2,600トンとなる。完成は6月の予定で、07年度には約100億円の売上げを目指す。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1116230935.pdf