2005年05月16日 |
東セロの連結決算、売上げ利益とも過去最高に |
2円増配、今期も増収・増益を予想 |
【カテゴリー】:経営(人事/決算) 【関連企業・団体】:東セロ |
東セロは16日、平成17年3月期の業績を発表した。それによると連結決算は売上高、利益とも過去最高となり、ROAもROSも同様これまでの最高となった。このため配当を2円増配して8円とする。 一方、今期についても引き続き増収・増益を予想、配当もさらに1円を増配する考え。 同社の17年3月期の連結決算は、売上高が前年度比7.3%増の553億5,100万円、営業利益が同59.0%増の31億3,600万円、経常利益が同87.8%増の23億100万円、当期純利益が同74.8%増の13億2,400万円でいずれも史上最高となった。また、一株当たりの当期純利益は41円39銭(前期は24円08銭)、株主資本の当期純利益率は8.7%(同5.8%)、総資本経常利益率は5.1%(同2.7%)、売上高経常利益率は4.2%(同2.4%)といずれも前期を大幅に上回った。 この中では、特に利益の大幅な拡大振りが注目されるが、この最大の要因はシリコーンこーとフィルムやTPXフィルムなどの高機能・高付加価値製品を中心とする産業材部門の売上げと利益が順調に伸びたことにあると同社では説明している。産業用機能性フィルムの売上高は前期比16.1%増、営業利益は同40.2%増であった。 一方、汎用製品が中心の包装用フィルムの売上高は同5.6%増の452億5,600万円、営業利益は同157.3%増の8億1,400万円となっている。営業利益の伸び率こそ高いものの、対売上げ高利益率が2%弱と低い点が不満なところと同社では述べている。 しかし、全体の業績が大幅に向上したため財務内容も著しく改善された。有利子負債は前期の152億円から109億円に縮小された。00年度の56.8%まで圧縮されている。株主資本は前期の135億円から168億円に拡大、これに伴う株主資本比率は前期の30.2%から37.3%に引き上げられた。今期の業績については、売上高を前期比5.1%増の587億円、営業利益を同3.6%増の33億5,00万円、経常利益を同13.0%増の26億円、当期純利益を同13.3%増の15億円と予想している。 引き続き、高機能・高付加価値型製品であるシリコーンコートフィルム、TPXフィルム、マスキングフィルム、熱接着性フィルムなどの育成や生産効率の向上など各種のコスト合理化策の展開に精力的に取り組むことで目標をクリアしていきたいとしている。また、OP・CPやL-LDPEフィルムなどの包装用フィルムについても各種の合理化策の展開、高付加価値品種の育成、原料価格の上昇分の円滑な転嫁等で増収・増益を図るとしている。今期の設備投資額は前期の15億円増の35億円を、また研究開発費は前期と同額の10億円を予定している。 |