2005年05月17日
BASF/揚子石化のエチレン装置、順調に立ち上がり
オレフィンはPE等の誘導品で完全自家消費
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(海外)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、BASF/揚子石油化工公司が南京郊外に建設した大型エチレンプラントは5月6日にオンスペック運転を開始、それ以降も稼動は順調で、逐次経済稼働率に近づいている。

 今回完成・稼動を開始したのは、年産60万トン能力のエチレンプラント(プロピレンは32万トン)と、同40万トンのHP-LDPE、同30万トンのEG、同25万トンのOXO、同16万トンのAAの各種誘導品設備。

 これらの誘導品装置もエチレンプラントの稼動開始に合わせてノーマル運転に入っている。誘導品設備がすべてフル稼働すれば、生産されるエチレンとプロピレンは完全に自家消費されることになる。

 今回のBASF/揚子石化の大型設備の立ち上げによって、中国におけるエチレンの総設備能力はこの2カ月で同150万トン増えて合計で同780万トンになった。しかしある大手商社では、同国のエチレンの需給は今年以降も当分の間引き続き供給力不足のまま推移すると予想している。