2005年05月18日 |
世界の石化製品需給「供給不足」解消へ |
生産拠点エタン・ベースにシフト「供給地図」塗り替えも |
【カテゴリー】:行政/団体(原料/樹脂/化成品) 【関連企業・団体】:経済産業省 |
経産省化学課は17日、5年後の09年までを予測数字でとらえた「世界の石油化学品の需給動向」を発表したが、今回調査の最大のポイントは「需要は今後中国を中心にアジア地域で増大するのものの、中国、中東で新増設計画が相次ぐ結果、懸念された需要超過状況は解消される見込みとなった」点にあると、同課では説明している。 08年までの動向を予測した前回調査(04年3月)では、08年時点でエチレン誘導品需要は126.8百万トンと増え、生産能力を10百万トン上回るとしていた。しかしその後、新増設計画が各地で相次いで発表され、08年末までに中東で約4.4百万トン、中国で約2.8百万トンなど、合わせて約11百万トンの設備増強が行われる見通しとなった。 また、今後の需給動向を地域別に見ると、アジア(中国)の輸入幅と、中東の輸出幅がともに大幅に拡大するほか、エタンを原料とした中東地域に生産拠点がシフトする傾向が見られる。この結果、北米や欧州からアジアに向けられていた製品輸出は今後次第に減少することになる。化学課では「これから09年に向けて世界の供給地図は大きく塗り替えられるだろう」と分析している。 <参考> http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1116319506.pdf |